2025.10.03教育情報小学生
小学校生活もいよいよ終盤に差しかかり、「あと少しで中学生!」という時期になると、親としてはワクワク半分、不安半分という気持ちではないでしょうか。お子さん自身も「部活は何に入ろうかな」「制服を着るのが楽しみ!」と期待に胸をふくらませている一方で、勉強の難しさや生活リズムの変化に少し戸惑いを感じている子も少なくありません。
特に勉強面は、中学校に入った瞬間から一気にスピードが上がります。小学校ではなんとなく理解していればついていけた内容も、中学では「できる」「できない」がはっきりと結果に出てしまうんです。最初の中間テストでつまずくと、その後の勉強にずっと不安を抱えたまま進むことになってしまうことも…。
だからこそ、小6のうちにしっかり準備しておくことが大切です。特別なことをする必要はありません。基本的なことをきちんと整えておくことで、中学生活をスムーズにスタートできます。
この記事では、中学進学前にやっておきたい勉強の準備を「基礎学力」「学習習慣」「心構え」という3つのポイントに分けてご紹介します。「なるほど、ここを意識すればいいのね」と安心していただけるような内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
中学の勉強は、小学校で学んだ内容の上に成り立っています。つまり、小学校での基礎がグラグラしていると、中学に入ってから一気に大変になってしまうんです。ここでいう「基礎」というのは、難しいことではなく、「分数の計算がスムーズにできる」「漢字を正しく読んで書ける」といった土台の部分。これができているかどうかで、中学に入ってからの勉強の吸収力がまるで違います。
まず算数。特に分数・小数・割合・比は、中学数学の最初からずっと使う単元です。「分数の割り算がちょっと苦手…」という子は、要注意ポイント。中学に入ってから「正負の数」や「方程式」に進むときに、必ず計算でつまずきます。今のうちに、1日10分でも計算ドリルを繰り返すと安心です。
次に国語。意外と軽視されがちですが、「漢字が書ける」「語彙がある」「文章を正しく読む力がある」ことは、国語だけでなく社会や理科のテストにも直結します。漢字テストでよく間違える字をまとめて復習したり、新聞記事や本を音読するのも効果的です。
そして英語。小学校で学んだ英単語や表現を「知っている」で終わらせず、「書ける」まで練習しておくと、中学英語のスタートがぐっと楽になります。アルファベットの大文字・小文字を正しく書けること、簡単な単語(dog, book, schoolなど)を書けることが最低ライン。ここができていないと、中学の最初の小テストでいきなりつまずくこともあるので、今のうちにチェックしておきたいですね。
要するに「基礎の穴を残さないこと」。完璧にする必要はありませんが、「ここだけは押さえておく」という部分を整理して取り組んでおくと、中学の勉強がスムーズに進みます。
中学に入ってからいちばん大きな壁になるのは、「勉強の内容が難しくなること」よりも実は「勉強の量が増えること」です。小学校までは宿題をすればなんとかなる、という子も多かったと思いますが、中学では毎日の授業スピードが早く、宿題に加えて予習・復習も欠かせません。ここで「勉強の習慣」がない子は、一気にきつくなってしまいます。
習慣といっても、最初から1時間・2時間と長時間やる必要はありません。まずは毎日30分でも机に向かうことを「当たり前」にしておくことが大事です。たとえば夕食前やお風呂に入る前など、時間を決めて机に座る。それだけで「やるのが普通」という感覚が身についてきます。
また、「宿題だけで終わらない工夫」もポイントです。小学校の間は、宿題をやったらもう勉強終了、という子が多いですが、中学になるとそれだけでは不十分です。たとえば漢字を1ページだけ書く、計算問題を5問だけ解く、といった小さな追加学習を入れると、定着度がぐんと変わってきます。
さらに、「わからないことをそのままにしない」習慣も身につけておきましょう。わからない問題に出会ったときに、解答や解説を自分で確認するクセをつけることは、中学以降の学習姿勢に直結します。最初から全部を自力で解けなくても、「調べる」「聞く」という行動がとれる子は、学力が伸びていきます。
要するに大切なのは「勉強を特別なものにしない」ということ。毎日の生活の中に自然と組み込んでいくことで、中学に入ってからの勉強量にも無理なく対応できるようになります。
勉強の準備と同じくらい大切なのが「心の準備」です。中学生になると、勉強以外にも部活動や友人関係など、環境の変化が一気に押し寄せます。小学生のときと同じ感覚でいると、どうしても慌ただしく感じてしまうので、「中学生になる自覚」を少しずつ持たせていくことが大切です。
まずは時間管理。中学では授業時間数が増え、宿題や課題も多くなります。そこに部活動が加わると、帰宅時間が遅くなり、家庭学習の時間が思ったよりも取れなくなることもあります。だからこそ、小6のうちから「何時に勉強を始める」「寝る前に必ず翌日の準備をする」といった生活リズムを整えておくと、中学に入ってからもスムーズに過ごせます。
次に提出物や連絡の意識。中学校では、宿題やワークの提出、プリントの回収など「期限を守ること」が非常に重視されます。提出物を出さないと内申点に響くこともあるので、家庭でも「期限を守る大切さ」を意識させておくと安心です。小学校のうちに、家庭で「やるべきことをカレンダーや手帳に書き込む」習慣をつけておくと、自分で管理する力が育ちます。
また、心構えとして忘れてはいけないのが「人間関係の広がり」です。中学校では小学校よりも多くの友達と出会います。ときには意見が合わないことやトラブルに直面することもあるでしょう。そんなときに「相手の立場も考えて話す」「先生や家族に相談する」といった姿勢を持てるかどうかで、学校生活の安心感が大きく変わります。
最後に、家庭での声かけも大切です。「中学生になったら大変だよ」と不安をあおるのではなく、「新しいことに挑戦するのは楽しみだね」「困ったときはいつでも話してね」と前向きな声をかけることで、子どもは安心して次のステージに進むことができます。
小6のうちにやっておきたい準備は、大きく分けて3つありました。
1つ目は「基礎学力をしっかり固めること」。算数の分数や割合、国語の漢字や読解、そして英語のアルファベットや簡単な単語。中学でつまずかないためには、この土台がとても大切です。
2つ目は「学習習慣をつけること」。毎日机に向かうリズムを持っている子とそうでない子では、中学に入ってからの勉強の伸び方が大きく変わります。宿題+少しの自主学習を積み重ねるだけでも効果は抜群です。
3つ目は「心構えを準備すること」。時間の使い方や提出物の管理、友人関係でのコミュニケーションなど、中学生としての自覚を持つことで、生活全体がスムーズになります。
中学進学は、お子さんにとって大きな節目であり、新しいスタートラインです。保護者にとっても「うまくやっていけるかな?」と心配になる時期ですが、今から少しずつ準備しておけば大丈夫。完璧を求めなくても、「ここだけは押さえておこう」というポイントを一緒に確認していくだけで、安心して新しい学校生活を迎えられます。
「準備しておいてよかったね」と春に笑顔で言えるように、今から親子で一歩ずつ取り組んでいきましょう。
