2026.09.20中学生教育情報高校受験
《これヤバ!ドリル》の小学5年生用・小学6年生用は、いずれも前学年までに学習した内容の中から、比較的易しい問題を中心に構成した教材です。
コンセプトは、その名前の通りです。
「これが全部できないとヤバいよ!」
難しい問題が解けるようになることよりも、まずは「できていてほしいこと」を確実にできるようにする。
そのために作った教材です。
ポイント(小見出し)

最近の小学生を指導していて、基礎学力の低下を感じている塾関係者は少なくないのではないでしょうか。
コロナ禍を経て、さらにスマートフォンや動画など、子どもたちを取り巻く環境も大きく変わりました。
その中で私たちが特に感じているのが、家庭で実際に問題を解く時間が以前より少なくなっていることです。
しかも、それはもともと勉強が苦手だった子だけの問題ではありません。
以前であれば「中間層」と呼ばれていたような子にも、
「授業を聞けば何となく分かる」
「前に習った内容なのに、少し形が変わると分からない」
「計算方法は知っているのに、正確に答えを出せない」
といったケースが目につくようになりました。
もちろん原因は一つではありません。
ただ、実際に指導していて強く感じるのは、能力の問題というより、単純に「解いた問題の量」が足りていない子が多いということです。
スポーツでも楽器でも、説明を一度聞いただけで上達することはありません。
勉強も同じです。
そして、技能が高い人ほど基本を大切にし、基本的なことを繰り返し練習します。
「分かった」で終わらず、実際に手を動かして繰り返す。
《これヤバ!ドリル》を作った背景には、こうした現場での問題意識があります。
基礎学力を身につけるうえで、もう一つ大切にしていることがあります。
それは、すべての理屈を完全に理解してから問題を解く、という順番だけにこだわらないことです。
例えば、掛け算の九九。
最初から掛け算の仕組みを完全に理解して、そこから九九を使うようになるわけではありません。
まずは何度も唱え、何度も使う。
使っているうちに、理解も深まっていきます。
中学生以降の数学でも同じです。
例えば「解の公式」の成り立ちを完全に説明できなければ、その公式を使って二次方程式を解いてはいけない、ということではありません。
まずは使えるようになる。
繰り返し使う。
その中で理解を深めていく。
特に基礎段階では、「理解してから反復する」だけではなく、「反復する中で理解を深める」という順番も大切だと考えています。
《これヤバ!ドリル》では、この考え方を教材の構成にも反映しています。

《これヤバ!ドリル》を作るうえで重視したことの一つが、
「誰が担当しても運用できること」
です。
推奨する指導形態は、講師1名に対して児童10名前後。
普段は学習指導をしていない教室長や事務スタッフでも指導できるよう、各単元の左ページ上部に**「大事」**というコーナーを設けています。
ここを読めば、その単元で何を押さえるべきかが分かります。
さらに、その下の**「例」**には基本的な解き方を掲載しています。
つまり、指導する側が、
「この単元は何を教えればいいのか」
「この問題はどう説明すればいいのか」
と毎回準備しなくても、教材を見ながら添削指導できる設計です。
《これヤバ!ドリル》は、問題を収録しただけの教材ではなく、小学生指導をできるだけ仕組み化することを意識して作っています。
教材だけでなく、実際の教室運営もできるだけシンプルにしています。
私たちが推奨している運営時間帯は、16時~18時です。
中学受験をしない小学生、特に基礎学力に不安のある児童に、この時間帯に通塾してもらいます。
ナルゼミでも開塾以来27年間、
16時20分から50分授業を2コマ
→18時10分終了
という形で小学部を運営してきました。
現在の授業料は、週2日・合計4コマで**月額10,000円(税込)**です。
スタッフが2名いれば、教科や学年ごとに児童をグループ分けすることで、さらに効率よく運営できます。
中学生の授業が本格的に始まる前の時間帯を活用しながら、小学生との接点を増やしていく。
《これヤバ!ドリル》は、教材と運営方法をセットで考えていることも大きな特徴です。
そして、《これヤバ!ドリル》を効果的に活用するうえで、特に大切にしている仕組みがあります。
それが、
児童1人に同じドリルを2冊持たせること
です。

《これヤバ!ドリル》は書き込み式です。
1冊は塾用。
もう1冊は家庭用。
塾で取り組んだページと同じページを、次の通塾日までに家庭でもう一度解きます。
つまり、
塾で教えてもらいながら1回
→家庭で自分の力でもう1回
です。
似た問題ではありません。
同じ問題を、もう一度解く。
この反復によって、
「分かった」を「できる」に変えていきます。
特に今回扱っているのは、前学年までに身につけておきたい基本的な内容です。
だからこそ、まずは一定の問題量をこなし、繰り返して解き方に慣れることを重視しています。
2冊目を家庭用にすることには、反復以外にも意味があります。
家庭用のドリルは、保護者の方に丸付けをしてもらいます。
目的は、保護者に勉強を教えてもらうことではありません。
丸付けをすることで、
「思っていたより、できていない」
「以前習った内容を忘れている」
「ここができていないのか」
と、現在のわが子の学力を知ってもらうことです。
子どもの基礎学力を塾だけの問題にせず、家庭とも共有する。
塾で取り組む
→家庭でもう一度取り組む
→保護者も現在の状況を知る
→また塾で次へ進む
という循環をつくります。

この仕組みは、学力向上だけでなく、保護者との信頼関係をつくるうえでも大切だと考えています。
《これヤバ!ドリル》は、ナルゼミのスタッフが、基礎学力に不安のある小学生の学力向上と生徒数の増加に取り組む中で生まれました。
一般的な教材を使いながら、
「どうすれば、この子たちができるようになるのか」
「どうすれば、限られたスタッフでも小学生部門を運営できるのか」
と試行錯誤してきました。
そこで蓄積してきた指導方法を、
「どんな教室でも、誰にでも実践できる形」にしたものが《これヤバ!ドリル》です。
特別な講師や高度な指導技術がなくても、
塾で取り組む
→家庭でも同じ問題を繰り返す
→できるようになるまで見届ける
という仕組みを継続できるようにする。
そして教室にとっては、小学生との接点をつくり、保護者との信頼関係を築き、中学部へつなげていく。
《これヤバ!ドリル》は、単なる問題集ではなく、ナルゼミが実践してきた小学生の指導方法と教室運営を、一つの形にした教材です。
現在の《これヤバ!ドリル》に続き、今後は以下を予定しています。
・小学6年 算数……2026年9月
・小学5・6年 国語/英語
・中学準備 算数
・小学5・6年 理科/社会
「満点じゃないと本当にヤバい!」
そんな基礎を、一つずつ確実に身につけてもらう。
そして、その指導を一部の優秀な講師にしかできないものではなく、どの教室でも再現できるものにする。
《これヤバ!ドリル》は、そのための教材です。