2026.08.30中学生教育情報高校受験
「これからは思考力が大切」
「知識を覚えるだけではなく、自分で考える力を身につけることが必要」
最近の教育では、こうした言葉をよく耳にするようになりました。
もちろん、私たちもその通りだと思います。
しかし、小学生を日々指導していると、その前に少し気になることがあります。
「考えるための土台となる基礎学力は、本当に身についているだろうか?」
ということです。
ポイント(小見出し)
「思考する」とは、自分の頭の中で問いを立て、持っている知識を使いながら答えを探していくことです。
そのためには、当然ながら語彙や知識、基本的な計算力などの土台が必要です。
これはAIが身近になった今でも変わりません。
AIに何をどう質問するのか。そして、AIが出した答えが本当に正しいのか。
それを判断するためにも、やはり自分自身に一定の知識が必要です。
「思考力を伸ばそう」とする前に、
思考するための材料をきちんと持っているか。
まずは、そこを確認する必要があると私たちは考えています。
最近、小学生を指導していて気になる場面が増えてきました。
たとえば、
・本来なら暗算でできる四則計算に時間がかかる
・分数や約分が苦手
・単位の換算があいまい
・割合がよく分かっていない
といったことです。
どれも、特別に難しい内容ではありません。
ところが、学校にも普通に通い、友だちとも楽しく過ごし、スポーツや習い事にも一生懸命取り組んでいる子どもでも、
こうした基礎が抜け落ちていることがあります。
そのため、保護者の方から見ると、
「うちの子は特に勉強で困っているようには見えない」
ということも少なくありません。
ここが難しいところです。
小学校の算数と中学校の数学は、別々のものではありません。
中学校で新しく習う数学も、小学校で身につけた計算や分数、割合などを土台として進んでいきます。
そのため、小学校の基礎が十分に身についていない状態で中学生になると、
中学校の新しい内容を勉強しながら、小学校の内容まで戻って勉強する
ことになってしまいます。
これは子どもにとって、かなり大変です。
中学生になってから慌てて戻るよりも、小学生のうちに「できていないところ」に気づいておく。
それだけでも、その後の学習はずいぶん変わります。
もう一つ、ナルゼミが大切にしていることがあります。
それは、
「わかる」と「自分でできる」は違う
ということです。
先生の説明を聞いて、
「なるほど、わかった!」
と思っても、翌日に自分一人で同じ問題を解けるとは限りません。
勉強では、理解したあとに類題を繰り返し、
「わかる」から「自分でできる」へ
変えていく必要があります。
だからこそ、基礎的な問題であっても、きちんと自分の力で解けるようになるまで練習することが大切です。
こうした考えから、ナルゼミ教務の髙坂翔輔が中心となって制作したのが、《これヤバ!ドリル》です。
最初に制作したのは、小学5年生の算数です。
「小学5年生なら、前の学年までにここはできていてほしい」
という内容を中心に問題を厳選しました。
単に問題を解くだけではなく、
類題を繰り返すことで「わかる」から「自分でできる」へつなげることを目指した教材です。
難問に挑戦するためのドリルではありません。
むしろ考え方は逆です。
「ここはできていてほしい」という基礎を、本当にできているか確認するためのドリルです。
いわば、“満点が当たり前”を目指す内容です。
だから名前も、
《これヤバ!ドリル》
にしました。
子ども自身が、
「これができないと、ちょっとヤバいかも」
と気づき、できなかった問題ができるようになる。
その小さな成功体験を積み重ねることで、勉強だけでなく、いろいろなことに自信を持って取り組めるようになってほしい。
そんな思いを込めています。
小学生の勉強というと、
「もっと難しい問題を解かせた方がいいのでは?」
と考えがちです。
しかし、その前に確認してほしいことがあります。
今まで習った基本的なことを、本当に自分の力でできるでしょうか。
難しい問題が解けることも、もちろん素晴らしいことです。
でも、その土台となる基礎に抜けがあれば、中学生になってから苦労する可能性があります。
「うちの子は大丈夫」と思っているときこそ、一度確認してみる。
そして、もしできないところが見つかったら、それは悪いことではありません。
中学生になる前に気づくことができた。
そう考えて、できるようにしていけばいいのです。
思考力を伸ばすことも、AIを使いこなすことも、その先にあります。
まずは、
「できていてほしい基礎を、きちんと自分でできるようにすること」。
ナルゼミでは、これからの時代だからこそ、そんな当たり前の学力を大切にしていきたいと考えています。