2025.11.10教育情報中学生
最近、「アクティブリコール(Active Recall)」という学習法が話題になっています。
ドラマ『御上先生』でも取り上げられ、SNSなどでも注目が集まっているため、耳にされた方も多いのではないでしょうか。
このアクティブリコール、実はナルゼミで日々取り入れている学習スタイルと深くつながっています。
特に、家庭学習用の「練ゼミノート」や、復習カレンダー、Zoom家スタディなどは、アクティブリコールを“自然に”実践できるように設計されています。
今回はこの学習法について、「何がすごいの?」「どう活かせるの?」という視点でご紹介します。
中学生にも、保護者の方にも、日々の勉強を見直すきっかけになれば幸いです。
アクティブリコールとは、「思い出すこと」をくり返すことで記憶を強化する学習法です。
「読んで覚える」ではなく、「思い出して確認する」ことが大切だという考え方です。
たとえば、
このような「頭の中から引き出す(=リコール)」作業を積み重ねることで、記憶は長く残ります。
この考え方は、19世紀の心理学者エビングハウスによって提唱された「忘却曲線」にも通じています。
人間は、新しく覚えたことを1日後には半分以上忘れてしまう傾向があります。
しかし、思い出すタイミングを意識的に設けることで、記憶の定着は大きく変わるのです。
ただし、このアクティブリコールという学習法は、やや高度です。特に、勉強に苦手意識のある中学生にとっては「自力で思い出す」ことが難しい場面も多くあります。
そんな中で、塾で導入している「練ゼミノート」は、家庭学習用の教材として、アクティブリコールを自然にトレーニングできるよう設計されています。
以下に、練ゼミノートの活用ステップをご紹介します。
練ゼミノートは、別ノートに解くのではなく、教材に直接書き込んで解くことが基本です。理由はシンプルで、別ノートにすると学習が苦手な生徒ほどそのノートを失くしてしまう傾向があるからです。
また、同じページに「問題→自分の解答→間違いの記録」があることで、復習時に「どこを・なぜ間違えたか」が一目で分かりやすくなります。
間違えたときは、板書解説や解説動画を活用して、「なぜ間違えたか」を理解することが大切です。
ただ正解を見て終わりにせず、「読み間違い?計算ミス?途中式の抜け?」など、原因に気づくことが次へのステップになります。
理解した「まちがいの原因」は、別ノートにまとめ直すのではなく、練ゼミノートの問題のすぐ近くに書き込みます。
たとえば、
など、自分の言葉でミスの特徴を記録します。
これを後日見返したとき、同じ間違いを防ぐ注意喚起として“再び思い出す”ことができるのです。
ここに、アクティブリコールの核である「再生による記憶強化」が働きます。
テキストの巻末には、復習シールがついています。
授業の翌日・6日後・3週間後・7週間後に、復習タイミングを設定しており、これは「エビングハウスの忘却曲線」に合わせた設計です。
ポイントは、「全部を解き直す必要はない」ということ。
見直し=復習と定義し、「どこで・なぜミスしたか」を思い出すことで十分な効果が得られます。
学習の基本は「同じ問題集を繰り返すこと」です。
練ゼミノートも、1冊終えたら新たに2冊目、3冊目へと渡していく仕組みになっています。
形式やサイクルを変えず、「思い出す→直す→定着する」リズムを継続していくことで、勉強の習慣そのものが身についていきます。
塾では、家庭学習をサポートする仕組みとして、Zoom家スタディを導入しています。
これは、通塾日以外の夜(20:00〜21:30)に自宅からオンラインで参加する自習時間です。
授業日と授業日のあいだに「思い出す時間」を確保することで、記憶の定着を後押ししています。
また、復習カレンダーや復習シールによって、復習すべきタイミングが見える化され、自然とアクティブリコールの実践につながっています。
つまり、塾全体の学習設計が、「いつ・どのように思い出すか」を支える仕組みになっているのです。
アクティブリコールは、「思い出す」というシンプルな行為を、戦略的に取り入れる学習法です。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、練ゼミノートを使って間違いと向き合い、復習タイミングを決めて取り組むことで、誰でも自然に実践することができます。
ドラマ『御上先生』でも取り上げられたこの学習法。実は、ナルゼミでは以前から大切にしてきた取り組みでもあります。
「思い出せた」記憶は、テスト本番でも活かされる記憶です。
これからも、家庭と塾の両方で「思い出す力」を育てていきましょう。
