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2025.10.06教育情報中学生高校受験

公立高校と私立高校、何が違う?熊本の保護者が知っておきたい高校選びの基礎知識

中学生になると、「高校はどこに行きたい?」という話題が少しずつ現実味を帯びてきます。けれども、保護者の方でも「公立と私立って何が違うの?」と聞かれると、うまく説明できないという声をよく耳にします。

実は、公立と私立では授業内容・学費・入試の仕組み、そして内申点(通知表の成績)の扱いまで、かなりの違いがあります。ここを理解しておくと、将来の選択肢を広げることができます。

この記事では、熊本県の高校入試制度をもとに、保護者の方が子どもに説明できるように、また中学生本人が読んでもわかるように整理しました。

1. 運営と学費のちがい

まず基本的な違いは、「誰が運営しているか」です。

公立高校は、県や市などの自治体が運営しています。熊本県には県立高校と市立高校があり、どちらも公的機関が運営するため、授業料は比較的安く設定されています。

一方、私立高校は学校法人が運営しており、教育方針やカリキュラムを独自に決めることができます。

学費の目安は次のとおりです。

  1. 公立高校:年間約12万円前後(世帯年収に応じて実質無償の家庭が多数)
  2. 私立高校:年間約40〜60万円前後(就学支援金と県の補助により負担軽減あり)

かつては「私立はお金がかかる」というイメージが強かったものの、今は国や県の就学支援金制度が充実しており、収入によっては私立でも授業料の多くが補助されます。

つまり、経済的な理由だけで私立を選択肢から外す必要はありません。実際、教育内容やサポート体制を見て私立を選ぶご家庭も増えています。

2. 授業内容・学校生活・進路指導のちがい

私立高校は、それぞれの学校が明確な教育方針をもっています。進学を目指す特進コースや、部活動と両立を重視する総合コースなど、目的に合わせて複数のコースが用意されている学校も多くあります。

授業のスピードもやや速く、大学進学を意識したカリキュラムや、放課後の補習・個別フォローが充実しているのが特徴です。

一方、公立高校は県が定めた教育課程に沿って授業を進めます。文系・理系の選択はあるものの、カリキュラムは比較的シンプルで、幅広い学力層の生徒が同じ授業を受けます。地域の生徒が多く通っており、落ち着いた雰囲気の学校が多い傾向です。

学校生活にもそれぞれ特徴があります。

  1. 公立高校は地域密着型で、友人関係や生活リズムが中学から大きく変わらないケースが多いです。
  2. 私立高校は学校ごとに校風がはっきりしていて、制服のデザインや行事内容、部活動にも個性があります。

進路指導にも違いがあります。私立高校では指定校推薦や系列大学への内部進学など、大学進学ルートを持っている学校が多くあります。

一方、公立高校は国公立大学への一般受験を目標にしている生徒が多く、地元志向の進路選択が中心です。

どちらが良いということではなく、「お子さんがどのような環境で伸びるか」を見極めることが大切です。

3. 入試制度と評価のちがい

ここが最も大切なポイントです。熊本県では、公立高校と私立高校で入試制度が大きく異なります。

まず公立高校について。熊本県では「県立高校」と「市立高校」で入試問題が異なりますが、それぞれの中ではどの学校を受けても同じ問題が出題されます。

つまり、難易度の差はなく、どの高校を志望しても「同じ問題での競争」という形になります。試験は国・数・英・理・社の5教科です。

そして最も大きな特徴が、通知表の成績(内申点)が合否に関わることです。熊本県では中学1年から3年までの成績がすべて評価対象で、9教科×3年間=最大180点として計算されます。つまり、中1のときの成績も高校入試に影響するということです。

「中3から頑張れば大丈夫」と思ってしまう子もいますが、熊本では中1の段階からコツコツ努力している生徒が最終的に有利になります。授業態度や提出物など、日々の積み重ねが入試に直結する仕組みです。

次に私立高校について。私立は学校ごとに独自の入試問題を作成しています。英数国の基礎問題を中心に出す学校もあれば、難関私立では応用力や記述力を問う問題が多く出される学校もあります。試験は1月中旬から下旬に行われ、公立より1か月ほど早い時期です。

また、私立高校の合否は当日の筆記試験の得点を中心に判断される場合が多く、内申点は参考程度という学校がほとんどです。つまり、当日の得点力がものを言う入試です。そのため、私立高校では「過去問演習」や「出題傾向対策」がとても重要になります。

熊本では、「私立で合格を確保しておき、公立で本命を狙う」という受験スタイルが一般的です。1月の私立入試で合格を得ることで、3月の公立入試に安心して挑むという流れが多く見られます。

まとめ

公立高校と私立高校の違いを一言で表すなら、「公立=地域と安定」「私立=特色と挑戦」です。

どちらが良いということではなく、お子さんの性格や学習スタイル、将来の希望に合う学校を選ぶことが大切です。学費・授業内容・入試制度のそれぞれにメリットがあります。

特に熊本では、公立高校入試において中学1年からの通知表が評価対象になる点を忘れてはいけません。早い段階から学習習慣を整え、毎日の授業や提出物を大切にすることが、最終的に志望校合格へとつながります。

高校は3年間という限られた時間ですが、人生の方向を決める大切な時期でもあります。ぜひ、学校説明会やオープンスクールに参加し、お子さんと一緒に「自分に合う高校とはどんな場所か」を話し合ってみてください。

そして、もし「うちの子にはどんな高校が合っているのか」「今の成績でどのあたりを目指せそうか」など、個別に相談したい場合は、LINEから面談をお申し込みください。保護者の方の不安や疑問に、丁寧にお答えいたします。

親が知識をもち、子どもと同じ目線で話せること。それが、高校選びを成功させる第一歩になります。

 

 

 

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