2025.06.24小学生お知らせ教育情報
ポイント(小見出し)
その背景には、さまざまな要因があります。まず大きいのが、スマホやタブレットの普及です。便利な検索機能や予測変換によって、子どもたちは「書く」機会を失いつつあります。「書かずに済む環境」が常態化し、結果として定着率が下がっているのです。
もう一つの大きな要因は、コロナ禍による学習環境の変化です。休校や分散登校、リモート学習など、子どもたちの学びのペースは大きく揺らぎました。とくに低学年時にこの時期を過ごした子どもたちは、読み書きの基礎を十分に積み上げられなかったまま高学年に進んでいるケースも見受けられます。
こうした背景から、今あらためて「漢字をしっかり身につけること」の大切さが見直されています。漢字力は、国語だけでなく、理科・社会・算数の文章題など、すべての教科の“読み取る力”の基盤となるものです。
小学生に漢検?と思われるかもしれませんが、漢検は単なる“おまけ”のような資格ではありません。小学校卒業までに「5級」合格が一つの目安とされており、これは小学6年生までに学ぶすべての漢字(1026字)の習得度を測るものです。
そして、もう一つ重要なのが、合格ラインが「70%」に設定されている点です。これはつまり、「70%の定着がなければ不合格になる」ということ。
逆にいえば、不合格であれば、その時点でお子さんの漢字の定着率が70%未満であると判断できるのです。
この定着率の低さは、中学校進学後に「語彙が足りない」「教科書が読み取れない」といった問題を引き起こす要因になり得ます。読めない→理解できない→苦手になる――そんな負の連鎖を断ち切るためにも、早期の気づきと対策が不可欠です。
その理由の一つが、繰り返し学習による定着力の強化です。漢検対策では、同じ問題集を何度も繰り返し解くことを基本としています。これは暗記力を鍛える訓練と同時に、「理解→定着→応用」という学習の王道を身につけることにほかなりません。
そして実は、この繰り返し学習の姿勢こそが、中学校以降の定期テスト対策にそのままつながるのです。
中学生になると、テスト範囲が広くなり、1回の勉強では太刀打ちできません。だからこそ、小学生のうちに「同じ教材を何度も復習する」経験をしておくことは、大きな財産になります。
また、漢検のような“明確な目標”に向かって努力する経験は、子どもにとって大きな成功体験にもなります。合格証書を手にしたときの誇らしげな表情は、自信とやる気の原点になります。
いま、スマホの普及や学習環境の変化によって、子どもたちの「読み書き力」が見えにくくなっています。だからこそ、定期的に“学力の土台”をチェックできる機会としての漢検の存在は、ますます重要になってきています。
「読める」「書ける」「使える」――この基本を、しっかりと育てることが、学びの自信につながっていきます。
この夏、まずは言葉の力を整えることから。お子さまの未来につながる一歩として、私たちは全力でサポートいたします。
※8月21日(木)の検定に向けて、現在申し込み受付中です。ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。